Tableau Desktop グラフ応用編(1) 〜バタフライチャート

Tableauを利用すると、直観的なインタフェースで様々な目的に応じたグラフを描くことができます。

本ページでは2種類のデータの比較に適したバタフライチャート(butterfly chart)を作成する方法を紹介します。

YouTubeでも紹介していますのでぜひご覧ください。

バタフライチャートは、あるカテゴリ毎に2つの連続値を比較するのに適した棒グラフの一種です。
例えば、毎年の男女の人口比率や地域毎の昨年と今年の売上の比較をする場合に利用します。

実際にスーパーストアのデータを利用して作成してみます。

やってみよう!

地域別に2019年と2020年の売上を比較するバタフライチャートを作成してみましょう。

【完成図】
以下のようなVizを作成します。
Tableauでバタフライチャート
本VizはTableu Publicに上げています。

【ポイント】

  • 比較する2つのメジャーを作成
  • ひとつのメジャーの符号を反転
  • 負の軸の表示を正の値に変更
  • リファレンスラインを利用して値を表示

【作成方法】

  1. 比較する2つのメジャーを作成します。
    計算フィールドで2019年と2020年の売上を求める計算式を以下のように定義して、それぞれ「売上2019」「売上2020」という名前で保存します。

  2. メジャーを軸に設定します。
    データペインの「売上2019」を列、「地域」を行にそれぞれドラッグ&ドロップします。

    続いてデータペインの「売上2020」を横軸にドラッグ&ドロップします。

    すると以下のようになります。

    行の「メジャーネーム」をマークの色にドラッグ&ドロップして、一旦積み上げ棒グラフを作ります。
  3. ひとつのメジャーを選択して符号を反転させます。
    ここでは「売上2019」の方を選びます。
    以下のような計算式を作成して「売上2019-」という名前で保存します。

    「売上2019-」をドラッグしてメジャーバリューの「売上2019」に重ねてドロップします。

    すると以下のようになります。

    グラフがバタフライチャートの形になりました。
  4. 負の軸の表示を正の値になるように変更します。
    負の軸を右クリックして、リストから「書式設定」を選択します。

    数値をクリックして、まず「通貨(カスタム)」を選択、¥マーク始まりで百万円単位の表記になるように設定します。

    次に「カスタム」を選択、正の表記になるようにセミコロンの後ろの「-」を削除します。

    以下のようになります。

    横軸のメモリがすべて正の値に変わりました。
  5. リファレンスラインで各棒グラフの値を表示していきます。
    事前準備として、2019年の売上が正の値で表示されるように書式変更をします。
    データペインの「売上2019-」を右クリックして、リストから「既定のプロパティ」-「数値形式」を選択します。

    数値をクリックして、まず「通貨(カスタム)」を選択、百万円単位で少数第1位までの表記になるように設定します。

    次に「カスタム」を選択、正の表記になるようにセミコロンの後ろの「-」を削除します。

    「売上2020」も同様に設定して、設定を終えたらデータペインの「売上2019-」「売上2020」をマークの詳細にドラッグ&ドロップします。

    準備ができたので実際に表示の設定をします。
    アナリティクスペインを選択して、「リファレンスライン」をドラッグして「セル」にドロップします。

    左の棒グラフの表示設定は以下のようにします。

    右の棒グラフの表示も同様に設定します。

    両棒グラフに値が表示されるようになります。
  6. 表示の微調整していきます。
    左の棒グラフの数値をクリックして、「書式設定」を選択します。

    リファレンスラインレベルの配置をクリックして、水平方向と垂直方向の設定をします。

    同じくリファレンスラインレベルの網掛けをクリックして、「0%」に設定します。

    右の棒グラフに対しても同様に設定すると以下のようになります。

    最後に並べ替えます。
    列の「地域」を右クリックして、リストから「並べ替え」を選択します。

    2020年の売上の大きい順に並べ替える設定にします。

    できました!
    Tableauでバタフライチャート
    地域別に2019年と2020年の売上が容易に比較できます。例えば、関東では売上が変化していないものの、関西や中部では売上が増加していることが分かります。

リファレンス機能について詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

本ページでは2種類のデータの比較に適したバタフライチャートを紹介しました。

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