Tableau Desktop 使い方 FIXED(6) 〜よくある利用例 最新の売上YOY

Tableauには、ディメンションを指定して集計する3種類の関数(FIXED、INCLUDE、EXCLUDE)が用意されています。

本ページではFIXEDの応用例として、カテゴリ別に最新年度のYOYを表示する方法を紹介します。

YOY(Year Over Year)は対前年度比率で、「売上のYOY」や「利益のYOY」のように組織のKPIとしてよく利用されます。

LODのFIXEDを用いると、最新のYOYを表示するグラフを簡単に作成できます。
実際にスーパーストアのデータを利用して作成してみたいと思います。

やってみよう!

サブカテゴリ毎に最新の売上YOYを表示してみましょう。

【完成イメージ】
以下のようなVizを作成します。
TableauのFIXEDで最新のYOYを表示
サブカテゴリ毎に最新年の売上が棒グラフ、前年の売上が参照線、売上YOYがラベルで表示されています。さらに売上YOYが前年割れのサブカテゴリが色分けされています。
こちらのVizはTableau Publicからダウンロードできます。

【作成方法】

  1. 最初にLODで最新の年度と最新の年度の前年を計算します。
    「FX_最新年」

    「FX_最新年の前年」
  2. 次に最新年の売上と最新年の前年の売上を計算します。
    「最新年の売上」

    「最新年の前年の売上」

    表を作成して計算式の値を確認してみます。


    最新年は2021年、前年は2020年、計算式でそれぞれの年の売上が計算されていることが分かります。
  3. 最新年の売上YOYを計算します。
    以下のように式を定義して、名前を「最新年のYOY」として保存します。

    「最新年のYOY」を右クリックして、リストから「既定のプロパティ」-「数値形式」を選択します。

    フォーマットを指定します。

    表を作成して計算式の値を確認してみます。

    対2020年の売上の比率が計算されていることが分かります。
  4. 準備ができたのでグラフを作成していきます。
    データペインの「サブカテゴリ」を行、「最新年の売上」を列、「最新年のYOY」をマークのラベルにそれぞれドラッグ&ドロップします。

    サブカテゴリ毎の最新年度の売上と最新売上YOYが表示されるようになりました。

    前年度の売上も表示するようにします。
    「最新年の前年の売上」をマークの詳細にドラッグ&ドロップします。

    アナリティクスペインで「リファレンスバンド」をドラッグして「セル」でドロップします。

    線の値を「最新年の前年の売上」に指定します。

    前年度の売上も表示されるようになりました。
  5. 最後に見た目を調整します。
    「最新年のYOY」をマークの色にドラッグ&ドロップして色の調節をします。


    以下のようになります。

    行の「サブカテゴリ」を右クリックしてリストから「並べ替え」を選択、最新のYOY順に並び替えます。


    完成しました!
    TableauのFIXEDで最新のYOYを表示

本ページでは、FIXEDの応用例として、カテゴリ別に最新年度のYOYを表示する方法を紹介しました。

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