Tableauではセットやパラメータ、フィルターやハイライトなどのアクション機能を利用して、ユーザが指定した条件で表示内容を切り替えるインタラクティブなビューを作ることが可能です。
本ページでは、チャートの軸をドリルダウン・ドリルアップする方法として、
(1) 軸のインジケータを展開する方法、
(2) 軸の項目そのものをクリックして展開する方法、
の2種類の方法を紹介します。
ドリルダウン・ドリルアップとは
ドリルダウンは、階層化された分析軸で階層を下げて対象を絞り込み、より詳細な項目を分析することを指します。 逆にドリルアップ(ラップラップ)は、分析軸で階層を上げて分析範囲を広げる操作を指します。
基本的に包含関係や親子関係にあるディメンションは階層化することができるため、そのような階層化されたディメンションがチャートの軸になると、ドリルダウンして階層を下げてより詳細な項目を分析したり、ドリルアップして階層を上げて分析範囲を広げることが可能になります。
具体例で考えてみましょう。
例えばスーパーストアのデータでは、
- 時間情報:「年」>「四半期」>「月」>「日」
- 製品ジャンル:「カテゴリ」>「サブカテゴリ」>「製品名」
- 領域情報:「国」>「地域」>「都道府県」>「市区町村」
などが階層化可能と考えられます。
例えば「サブカテゴリ」は「カテゴリ」に含まれる関係なので、「サブカテゴリ」は「カテゴリ」の下の階層というように定義します。製品ジャンルをチャートの軸にすると、「カテゴリ」から「サブカテゴリ」にドリルダウン、「サブカテゴリ」から「カテゴリ」にドリルアップすることが可能になります。
軸のインジケータを展開する方法
では早速スーパーストアのデータを利用して、軸のインジケータを展開してドリルダウン・ドリルアップできるチャートを作成してみます。
以下のようなVizを作成します。
【完成図】
「国」「地域」「都道府県」「市区町村」の任意のディメンションで売上が表示されるようになっています。
- 階層の作成
まずは領域情報に関するフィールドを階層化します。
データペインの「国/領域」を右クリックしてリストから「階層」-「階層の作成」を選択します。
階層名を「領域」という名称に設定してOKボタンを押します。
すると「国/領域」を含む階層「領域」が作成されたました。
続いて、「地域」を「国/領域」の下にドラッグ&ドロップします。
「国/領域」の下の階層として「地域」が作成されました。
同様に、「都道府県」「市区町村」をそれぞれ「地域」の下にドラッグ&ドロップして、以下のように作成します。
これで、「領域」という名称の「国」>「地域」>「都道府県」>「市区町村」という関係の階層が作成されました。 - チャートの作成
階層ができたので次はチャートを作成します。
データペインの「売上」を「列」に、「国/領域」を「行」にドラッグ&ドロップします。これだけでokです。 - 動作確認
領域をドリルダウンしてみます。
行の「国/領域」の「+」のインジケータをクリックすると、下の階層「地域」の売上が表示されるようになります。次に「地域」の「+」のインジケータをクリックすると、さらに下の階層「都道府県」の売上が表示されるようになります。さらに深堀りして「都道府県」の「+」のインジケータをクリックすると、一番下の階層「市区町村」の売上が表示されるようになります。領域のドリルダウンができました。
逆に、移動したい階層にある「-」のインジケータをクリックすればその階層にドリルアップすることができます。
上記以外にも、チャートの軸の項目名横に出現する「+」や「-」のインジケータでドリルダウンやドリルアップをすることもできます。
本ページでは、チャートの軸をドリルダウン・ドリルアップする方法を紹介しました。